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紅葉期の越前・那谷寺「山門、参道」と「庫裏庭園」
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那谷寺は石川県小松市にあって、自然の摂理(自然智)の教えと白山信仰の寺です。717年に泰澄によって開創された古刹で、とくに986年に花山法皇が行幸の際、岩窟で輝く仏像に深く感銘を受けられ、その後、ご自身が居住されながら七堂伽藍を造営されたことで有名。山号は自生山、寺名は岩屋寺と称され、勅願寺となっています。
山と森に囲まれた那谷寺は、四季おりおり、素晴らしい景観で人々を迎えます。とくに秋景色は、人々を魅了します。緑葉期に見た景色がどのように推移しているかを身心で感じたくて、晩秋の紅葉期に再訪しました。
最初に出会うのは、黒くて重厚な二階建ての楼門風の山門・・・。周りの樹木から張り出す木枝は、黄色や朱色の葉を纏い、黒い山門を引き立てていました。山門をくぐると真っ直ぐな長い参道が・・・、その周りは晩秋の景色がつづき静寂を募らせていました。また参道わきにある庫裏庭園では、苔むした石組みに落葉や枯葉が少し積もっていて、それらを秋の木漏れ日が、優しく射し込んで、秋風情を告げていました。再び参道を本堂方面に向かって逍遙すると、小さな古い石橋も、石灯籠も歴史を語り・・・、森閑な疎林は枯木立を内に抱いて、間もなくやってくる北陸の冬に備えているようでした。内に、力強さを秘めた秋景色でした。(潮 信輔)
- 登録日
- 2013年08月06日
- 更新日
- 2016年09月21日 10時 49分