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筑後の耳納連山にある「浅井の一本桜」と「柿畑」の春と秋
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「浅井の一本桜」は久留米市の東部で、屏風のように立つ耳納連山の北部にあります。樹齢が10年以上のヤマザクラで、高さ18m、幹の廻り4.3mもある一本桜です。池の堤防にあって、枝をいっぱいに広げ、淡いピンク色の花をたわわに付けた姿・・・、壮麗です。 夜間は照明もされていて、池の水面に映る“逆さ桜”は、夜風に揺れて幻想的な雰囲気を醸し出します。懐かしい里山に抱かれた春の錦絵といえます。桜の目の前には、池があり、その水面に映る美しい姿は、“逆さ桜”として有名です。そして、春風に乗りながら下の池に舞い落ち、やがて水面にびっしり積もって、まるで花びらの絨毯に・・・。さざ波にゆっくりと流れ、傍をオタマジャクシが群れながら泳いでいました。
季節は移り秋へ。晩秋に訪れた時、曇り空で時々、小雨が傘を濡らしました。人の気配もない中、「浅井の一本桜」は黄葉を身にまとい、少し震えていました。このような姿も、自然の一コマでしょう。
ところで、耳納連山の中腹から麓にかけては、果樹園とくに柿畑が広がります。春の柿畑は黄緑色の若葉が萌えだし、あまり目立たない薄黄色の花をつけ、やがて落花の後に、小さな緑色の可愛い実を付けます。そして秋、緑の葉は黄葉や紅葉になって・・・、枝には、橙色に熟れた大きな柿の実たちが、たわわに垂れ下がっていました。陽のめぐみに静かに照らされながら、青い秋空によく映えていました。ここ耳納連山に、確かな自然の営みが巡っていました。(潮 信輔)
- 登録日
- 2012年06月03日
- 更新日
- 2016年09月23日 10時 50分